御朱印(ごしゅいん)とはお寺や神社で参拝者に対して押印する朱印です。
金額の相場は300~500円。
このページでは御朱印について、起源や意味について解説します。
- 御朱印の歴史を知りたい
- 御朱印の意味を知りたい
- ご利益あるの?
と疑問に思ってる
↑こんな人向けの記事です。
御朱印の見方
神社の御朱印(例:明治神宮)
①奉拝(ほうはい)=「つつしんで拝します」という意
②社紋の押し印
③神社の名前
④神社の押し印
⑤奉拝日(ほうはいび)=お参りした日付
※全ての神社の御朱印に①~⑤があるとは限りません。
寺の御朱印(例:明月院)
①奉拝
②三宝印(さんぼういん)
③奉拝日
④ご本尊名(ごほんざんめい)
⑤山号印(さんごういん)
⑥寺院印
※ご本尊とは?
寺にとって最も重要な信仰の対象となる仏像を指す。
広い意味では仏像だけでなく経典や、仏塔、絵画やマンダラなども含まれる。
※山号とは?
寺名の前につく山の名前。「比叡山延暦寺」なら比叡山が山号。
※全ての寺の御朱印に①~⑥があるとは限りません。
起源は写経にあり
神仏習合の時代
お経を書き写したものを「写経(しゃきょう)」といいます。
これを参拝者が納めた証として、いただくのが「納経印」でした。
※現在でも御朱印を「納経印(のうきょういん)」、御朱印帳を「納経帳(のうきょうちょう)」と呼ぶ場合もある
これが御朱印のルーツと言われてます。
現在でもこの風習を守ってる所もあるそうです。
なので、参拝すれば必ず御朱印がもらえるという
決めつけは良くないので注意しましょう。
江戸時代
江戸時代になると、交通ルートも確保され、神社の巡礼者が増えました。
神職が巡礼者に、参拝の証として墨書押印しました。
明治~平成
明治、大正、昭和と時代がたつにつれて現在の形式に。
明治末期には、現在のようなコレクターあらわれ始めます。
「御朱印」という呼び名が一般的に使われだしたのは昭和初期と言われています。
補足:神仏習合について
今のように神社と寺が明確にわかれたのは、明治の神仏判然令からになります。
ということで、それ以前を神仏習合の時代と考えるのが一般的です。
御朱印の意味:現在は「参拝した証」
「御朱印を多く集めるほど良いことがある!」ということはありません。
「御朱印巡り=スタンプラリー」と勘違いすると「参拝せずに御朱印だけもらう(転売も含めて)」というマナー違反をおかしかねません。
旅の思い出として集めるのは問題ありませんが、参拝すること、感謝の気持ちをお忘れなく!
ご利益はあるの?
いえ。ありません。
参拝することに意味があります。
御朱印は形式が自由かつ、信仰が反映されるため、同じものがありません。非常に個性的です。
さらに、同じ神社や寺でも、書いていただく人によって個性があり100%同じものはありません。(時期によって異なる御朱印を書く所もあります)
世界でひとつだけの御朱印を眺めながら、参拝した記憶を思い出すことで、神様や仏様を身近に感じる効果があるかもしれません。
「参拝した証」以外の意味
寺の場合、「ご本尊の姿分け、魂分け」という意味もあります。